ここは、PR会社
「猫エージェンシー」の会議室。
ある日、社員の猫たちに、
クライアントからの依頼が舞い込んだ。
それは、「ボートレースをもっと多くの人に知ってもらい、
好きになってもらう施策を提案してほしい」というもの。
猫たちは一大プロジェクトを立ち上げた!その名も、プロニャクトX──。
個性派ぞろいのメンバーたちは、果たしてこの指令をクリアできるのか。
自分から何かアクションすることはなく、仕事は部下任せで、何かあるとすぐに「頼むにゃ」で逃げる。心優しい、平和主義者。
仕事はできないが、プライドは高い。無駄にカタカナ英語をよく使い、同意するときは、「たわしもアグリーです」と返事をする。
基本、ノリで生きている。仕事よりキャットフードが大事。とりあえず「(根拠はないけど)間違いないっす!」で何とかなると思っている。
クセのあるメンバーの中でのバランサー的な存在。「いったん、整理しますね」と言って、状況を整理することで、メンバーを解決に導く。
- オレンジ
- 「ボートレースをもっと多くの人に知ってもらい、好きになってもらう施策を提案してほしい」。これがクライアントからの依頼にゃ。んー、どうしたものか、困ったにゃー・・・。ということで、みんな頼むにゃ!
- もみじ
- まずはみなさんで、「ボートレースを好きになるために必要な要素」について、整理してみませんか?
- たわし
- さすがは、もみじくん。たわしもアグリーです!
- オレンジ
- じゃあ、まずはユウくん。どう思うにゃ?
- ユウ
- えっ、自分からすか! そうっすね・・・。てか、そもそもボートレースって何すか?
- オレンジ
- そ、そこからにゃのか・・・。
- もみじ
- それは研修でレクチャーしたでしょう!
- たわし
- 仕方ないな。コホン!
ボートレースというのはな、「水上の格闘技」と呼ばれる、エキサイティングなスポーツ。そこで、男女が一緒の舞台で戦うんだ。最初のターンを目の前で見たら腰抜かすぞ! 激しいレースの中、ボートレーサーたちは心理的な駆け引きを展開するんだ。想像するだけでもう・・・
- ユウ
- あぁ! 思い出したっす! あまりの迫力に、たわし先輩の目がまんまるになってたやつっすよね?
- たわし
- そう・・・。だがユウ、なぜそれを・・・!?
- ユウ
- え? 新入社員の間じゃ有名な話っすよ。
そしたらですね、みんなに実際にボートに乗ってもらって、レースをしてもらうってのはどうすかね? リアルに体験して、身近に感じてもらう。これ近道、間違いないっす。
- オレンジ
- それは無理にゃー。
- たわし
- おいおい、何にも知らないんだな。ボートレーサーは、養成所で1年間の厳しい訓練を受けたあと、国家試験に合格した人だけがなれる特別なジョブなのさ。ボートは素人が簡単に乗りこなせる代物じゃないんだよ。
- ユウ
- がーん。そうだったんすか・・・。
- もみじ
- でも、視点は悪くないわ。「親しむ」っていうのは、キーワードになるかもしれないわね。
- オレンジ
- たわしくんは、どう思う?
- オレンジ
- たわしくん・・・。聞いてるかにゃ?
- たわし
- はっ、すみません!
- たわし
- あ、あるから!
- もみじ
- じゃあ、お願いします。
- たわし
- コホン。マーケティング視点のエビデンスはコミットできていないですが、6艇によるボートレースの勝負は「カラフル」なのが特徴。そこでボートの色を使って、ニャンスタ映えするスポットを作ってインフルエンサーとネゴシエーションして、バズを狙うのはどうでしょうか。このスキームであれば、ステークホルダーにもアクセプトしてもらえると思います!
- ユウ
- (何を言ってるのか、まったくわからない・・・。)
- もみじ
- よ、良さそうな案ですけど、ちょっとありきたりというか、よく見かけますね。
- オレンジ
- そうだにゃ。ボートの魅力を伝える企画としては弱いにゃ。
- もみじ
- もっとちゃんと考えてくださいよ!
次回、新入社員ユウの発言に、
先輩たわしが、大激怒!?
オレンジくんとたわしくんともみじちゃんとユウくんの写真撮影や動画撮影においては、
動物撮影の専門家の協力のもと、猫たちの安全や健康に十分に配慮して撮影しました。
オレンジくん、たわしくん、もみじちゃん、ユウくん、お疲れさまでした&ありがとうございました。