頑張っている人たちを見ていると自分も頑張れる!
武井選手はアウトドア派だそうですが、昔からなのでしょうか?
高校時代まで運動部だったということもあり(高校時代はソフトボール部)、体を動かすのが好きなんです。それにこの仕事では、シリーズ中の1週間、宿舎で過ごすことになるので、休みの日には外に出たい気持ちになりやすい。昔は家でゴロゴロしていることもあったのに、それがなくなりました。買い物なども含めてのアウトドア派です。
甲子園球場によくプロ野球を見に行くそうですね。
去年(2023年)は5回以上行きました。レース場で練習したあとに行ったこともあります。応援団の皆さんと声を出して応援するのはすごく気持ちいい! 今年は福岡泉水さん(兵庫支部/119期)とセンバツ高校野球を見に行きました。球場メシを食べたりして、めっちゃ楽しかったです。
野球やソフトボールとボートレースでは、スポーツとしての違いや共通点はありますか?
チーム競技か個人競技かということがいちばんの違いですね。ボートレースは、自分との戦いという要素が大きいので、レースに向けてどのように気持ちをつくっていくかが大事になります。共通しているのは忍耐力が求められるところですね。高校時代、ソフトボール部の練習もかなりしんどかったんですが、下半身を鍛えるトレーニングなどは今にもつながっている気がします。最近は、ジムで体幹を鍛えるトレーニングをしていて、ターンなどに役立っているのを感じています。……プロ野球でも高校野球でも、頑張っている人たちを見ていると、自分も頑張ろうって気持ちになれるのもいいですね。
オフは休んでいていい時期じゃない
オフには、レース場での練習やジムのトレーニングをすることも多いのですか?
練習にはわりと行ってますし、筋トレは続けています。今は成長していける時期なので、休んでる暇はないなって気持ちもあります。自分のためというのが一番ですけど、師匠の藤岡俊介さんが自分の休みのときにも指導してくれる人なので、期待に応えたいというのも大きいですね。
そのうえレジャースポーツもしているわけですよね。
ゴルフが趣味になってきました! 師匠をはじめ同じグループのレーサーたちにやっている人が多かったので始めたんです。ソフトボールをやっていたからというのもあるのか、ボールには当たりますし、スコアを叩いても、最初から楽しいと思えていました。プレー自体もそうですが、先輩たちとワイワイ言いながらコースを回るのがいいですね。あと、父親の影響でちっちゃい頃から毎年夏にサーフィンをするために高知県まで行ってたんです。上達は遅くて、ボードの上に立てる程度なんですけどね。女子レーサーでやってる人はあまりいないこともありますが、サーフィンは今も家族と行くだけです。
練習、ジム、スポーツ、ショッピングと、オフもフル回転で疲れませんか?
8時間くらい寝たら復活するタイプなので、睡眠をしっかりと取って、動き回る感じです。……でも、たまにはゆっくりする時間を取るのも必要なのかな、とも思い始めています。うまくバランスをとって、気持ちを整えながらやっていけたらいいですね。
スピードクイーンメモリアルに出場したい!
睡眠以外に気をつけていることはありますか?
もっと筋力をつけたいので、意識的に食トレをしています。1日に2000キロカロリー以上取ることを心がけていて、けっこう食べるようにしています。夏場は体重も落ちやすいので、ボートを安定させられるように筋肉をつけていきたいですね。前検日の前の日には、焼き肉に行って、おいしいものをいっぱい食べて、体力をつけるようにしています。塩タンやロース、上ミノなどが好きです。
他にレース前にやっていることはありますか?
レースに入ると1週間、携帯電話を使えなくなるので、思う存分携帯をいじります(笑)。ふだんからレースのリプレイなどはわりと見ているほうですが、シリーズ前にはSNSや動画配信サービスを見まくるなどして、とにかくずっと携帯を触っています。
シリーズのためにレース場に入るとき、どこかでスイッチが入る瞬間はありますか?
あります。レース場に入る前にいつも同じ曲を聴くんですが、それを聴くことが私のスイッチという感じですね。高校生のときから試合前にはいつも聴くようにしていた曲です。湘南乃風の「ライバル」ですね。
最後にレーサーとしての目標を聞かせてもらえますか。
まずA級に上がりたいということ。それとスピードクイーンメモリアルに出場したいです。今、ボートレース若松の1位タイムを持てているので、このまま維持できればいいなと思っています。
スピードクイーンメモリアルは新設されたプレミアムGⅠで、第1回大会が2025年2月にボートレース浜名湖で開催される。選考期間中に各レース場で最も速いレースタイムを記録したレーサーなどが出られる大会なので、選考期間である11月30日までボートレース若松の1位タイムをキープできていれば出場権を得られる。オフにも常に“ボートレースのためにできること”を考えている武井選手なので、ぜひ出場を実現してほしい。