

頑張るためのグルメとごほうびとしてのグルメ
レース前後などにルーティーンのように食べているものはありますか?
シリーズに入る前にはフルーツをたっぷり食べて、終わったあとには焼き肉屋さんで牛タンを食べることが多いですね。リンゴやブドウなどのフルーツは子どもの頃から好きだったこともあり、食べて頑張ろう!みたいな感じです。牛タンはごほうびですね。カルビなどは食べすぎると胃もたれしやすいのですが、牛タンはいっぱい食べられます。ハラミやミノも好きです。

牛タンが美味しい店は見つけられていますか?
全国のいろいろな店で食べていますが、家の近くにある店の牛タンが好きで、牛タンが食べたくなるとよくそこに行きます。実をいうと、仙台で牛タンを食べたことはまだないので、いちど行きたいです。
ほかに好きなものはありますか?
ハンバーグやオムライスが好きです。家の味が好きなんです。いまはひとり暮らしですが、実家に帰って「何を食べたい?」と聞かれると、ハンバーグかオムライスと答えることが多くなります。オリジナルの何かがあるというわけではなくても、安定の味がいいんです。それから、回転寿司に行くとサーモンをよく食べます。いろいろなトッピングのメニューがあるので、何種類も食べています。
できるだけタンパク質を摂るようにしている
ふだんの食生活で意識していることはありますか?
できるだけタンパク質を摂りたいと思っています。トレーニングジムに通っていて、月に一回、体組成を調べてもらうと、もっとタンパク質が摂ったほうがいいと言われます。体づくりのためにも、鶏肉や卵を食べるようにしています。私はお菓子が好きなんですが、師匠の西岡成美さんからは「タンパク質を摂りたいなら素焼きのナッツにするといいよ」とも言われています。

野菜はよく食べるほうですか?
家で意識して食べることは少ないのですが、レース場や宿舎ではけっこう食べるようにしています。トマトは好きなんですけど、どちらかというと好んで野菜をたくさん食べるタイプではないですね。キノコ類全般は苦手で、舞茸やシイタケなどがとくに苦手ですが、克服したいと思っています。
体重の意識はどうですか?
夏には自然に痩せられますが、冬は汗もかかず、食べる量も増えやすいから気をつけるようにしています。食べる量を減らしても体重が落ちなければ、お風呂に長く浸かったりサウナに入ったりします。
シリーズ中とオフ中の食生活は違ってくるのでしょうか?
宿舎にいる間は規則正しい生活になるため、食事の時間になればお腹が空いて、バランスよくしっかり食べられますが、オフには偏りが出てくることもありますね。好きなものをいっぱい食べることになりやすく、オフが短いときには外食中心になりやすいのでなおさらです。オフが長いときなどは自炊もします。カレーをよく作りますね。チョコレートを入れると美味しいと聞いたことがあって、実際に入れて作っています。コクが出てオススメですよ。

「食べて元気になる!」のは大切
井上選手にとって、食事とはどういうものでしょうか?
エネルギーの源で、食べて元気になる! すごく大事なことだと思っています。
ゲン担ぎというか、これを食べたら勝てる、というようなものはないですか?
それは今、探している最中ですね。
デビューからまもなく3年です。どんな時間でしたか? とくに思い出深かったことはありますか。
つらいこともあったけど、嬉しいこともいっぱいあって、あっという間の3年間でした。初1着の水神祭がいちばんの思い出ですね。一生に一度の思い出でもあり、地元のボートレース鳴門でやれたのはよかったです。

今年はレディースオールスターで優出もしました。
夢かなって思うほど変な感じでしたね。準優勝戦はすごい緊張しましたが、優勝戦は思いきっていこうという感じになれたのがよかったです。あれからリズムが良くなっている気もします。
現在の目標と将来的な目標を聞かせていただけますか。
まだまだ課題はたくさんあるので、ひとつひとつ克服していきたいですね。初優勝とA級を目指しています。将来的にはクイーンズクライマックスで優勝してティアラをかぶりたいです。

…… 「これを食べたら勝てる! そういうものを早く見つけて、毎回それを食べてレース場に行くようにしたいですね」と井上選手は笑う。“必勝グルメ”はこれから見つけていきたいというわけだ。今はまだ、好きなものを好きなように食べることが多くても、栄養バランスなどを考えるようになってきている。
(この記事は2025年9月に作成されたものです)