- MC 永島 知洋
- 日々、自分を磨き続けるボートレーサーたち。
普段はストイックな彼らの“素顔”を、ボートレース芸人 永島知洋さんが探ります!
今回は「ボートレーサー×サーフィン」をテーマに、3人の“サーファー”が集結。
彼らの、深い(!?)“こだわり”とは?
サーフィンは難しい!
だから面白い!
- 永島 知洋
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今回は、サーフィン大好きボートレーサーです!まずは3人がサーフィンにハマった理由を教えてください!
- 片岡 雅裕
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僕は高校生のときに始めて、ボートレーサーになったのを機に一度やめて。香川に移り住んで(香川支部に所属して)から再開したら、またハマっちゃいました。サーフィンは、波がなくても楽しいのが魅力です!
- 永島 知洋
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それ、海水浴やん!(笑)。原田さんは?
- 原田 篤志
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僕の初サーフィンは宮崎だったんですけど、カレント(離岸流)っていう強い潮の流れに巻き込まれて、200メートルくらい沖に流されたんですよ。危うく死ぬところでした(笑)。それが「悔しくて」、いまもやってる感じです。
- 永島 知洋
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普通、嫌になるんじゃないの?(笑)
- 原田 篤志
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僕はハマっちゃいました(笑)。
- 安河内 健
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わかりますわかります。僕も体育全般、得意な方で、スノボー感覚でサーフィンに挑戦したら、まったくできなくて。それでハマりました。
- 永島 知洋
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海に行くと、波をずっと待ってる人いますよね。あれ、何してんすか?
- 片岡 雅裕
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サーフィンって、2時間海にいても、波に乗れるの1分くらいなんですよ。
- 永島 知洋
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マジすか? 待ち時間も楽しいんすか?
- 片岡 雅裕
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楽しいです。永島さんも行きましょう!
- 永島 知洋
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いや、いいです。
- 片岡 雅裕
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背筋、バキバキになれますよ!
- 永島 知洋
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いえ、大丈夫です(笑)。
危機一髪!
サーフィン中に
サメに遭遇!?
- 永島 知洋
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みなさんの中で、サーフィン好き「あるある」って、ありますか?
- 原田 篤志
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波を見ると、つい「どうしたら乗れるか」考えちゃいますね。台風で荒れてる海の映像を見ても、「何か方法ないかな?」って思ったりします(苦笑)。
- 安河内 健
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台風のときの波は、本当にすごい。僕も地元の海に行ったら、台風の日は、高さがアパートの2階くらいありましたもん!
- 永島 知洋
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片岡さん、台風の日のサーフィンの思い出、あります?
- 片岡 雅裕
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台風の日に、サーフボードに寝そべって、1時間くらい海に浮かんでたことはあります。板の上に立ったら危ないなと思って。
- 永島 知洋
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ふーん……。自慢はあります?
- 片岡 雅裕
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特にないです。
- 永島 知洋
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ないんかい!(笑)
- 原田 篤志
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僕、ハプニングならありますよ。
- 永島 知洋
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何なに?
- 原田 篤志
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沖に出て、波待ちしてたんですよ。そしたら、水面に三角のヒレが見えて「これ、やばいな。サメだ」と思って、岸に戻ろうと、必死にパドリングしたんですね。
- 永島 知洋
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何それ!
- 原田 篤志
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なのに逃げたら、追いかけてきて。気づいたら、すぐ側にいる。「やばい!」と思ったら、ヒレがもうふたつ出てきて、イルカだったんですよ。
- 永島 知洋
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おしゃれー!
- 原田 篤志
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ちなみに、同じようなことが静岡の海でもあって。三角のヒレが見えて、「またイルカ?」と思ったら、今度はサメでした(苦笑)。あれはびっくりしましたね。
- 永島 知洋
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こわっ!
2時間半かけて、
待っていたのは、
超ミニウェーブ!?
- 永島 知洋
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みなさんは、サーフィンしに行ったのに、「波がない」ってないんですか?
- 片岡 雅裕
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あります(笑)。高知はいい波が立ちやすいので、2時間半かけて行ったんですよね。そしたら、あんなに広い太平洋なのに、波がくるぶしくらいしかなくて……、すぐに帰ってきました(笑)。
- 永島 知洋
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行く前に確認しないんすか?
- 片岡 雅裕
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しなかったですね……。
- 安河内 健
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僕は海の近くに住んでいるので、波が立ちそうだったら、直接確認しに行っちゃいます! 天気図を見るより確実なので!
- 永島 知洋
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天気図を読めるスキルって、ボートレースにも役立ちますか?
- 原田 篤志
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そうですね。僕はサーフィンを始めてから、天気図に興味を持つようになって、いまでは風向きは読めるようになりました。そうすると、風向きによって「今日はモーターの回転が下がるな」とか予測がつくので、レースに対して準備できますよね。
- 永島 知洋
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安河内さんも天気図、読めるんですか?
- 安河内 健
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少しは読めるので、「今日は波が立ちそうだな」とかはわかります。
- 永島 知洋
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片岡さんは?
- 片岡 雅裕
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天気図は読めないので、潮の匂いで、判断してます。
- 永島 知洋
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でも、くるぶしまでしか波が来ないんでしょ?
- 片岡 雅裕
-
……はい(笑)。
- 永島 知洋
-
あかんやん!
サーフィンで
鍛えられた体幹が
レースにも活きている
- 永島 知洋
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天気図以外にも、サーフィンがボートレースに活きていることって、ありますか?
- 原田 篤志
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レース中の転覆が少なくなりましたね。サーフィンは、バランス感覚が求められるので、体幹が鍛えられるからだと思います。もちろん、別で体幹トレーニングもしてるんですけど、サーフィン始めてからの方がいい感じです。
- 安河内 健
-
僕は、ボートに乗ってるときの、ひざの使い方が上手くなりましたね。サーフィンって、ひざを使って、バランスを取るんです。そのおかげで、レース中に引き波(ボートが走った後に残る波)を超えるときも、自然とひざをやわらかく使えるようになった気がします。
- 永島 知洋
-
へー! 片岡さんは、何かあります?
- 片岡 雅裕
-
そうですね……。サーフィンすると、リフレッシュできるというか。仕事がんばろうって、思えるというか。ストレス解消できて、楽しいですね。
- 永島 知洋
-
内容、薄っ!
サーフィンは対自分。
ボートレースは
ライバルとの戦い
- 永島 知洋
-
サーフィンもボートレースも個人競技ですけど、何が違うと思いますか?
- 安河内 健
-
サーフィンは、対自分との戦い。ボートレースは対ライバルとの戦いというのがいちばん違う点かなと思います。
- 永島 知洋
-
さすが。原田さんはどうです?
- 原田 篤志
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ひとつは、水しぶき。ボートレースのナイターで見る水しぶきは、幻想的で、本当にきれい。しかも水上を走る6人には、それぞれのドラマがある。一見、レースって、同じように見えて、まるで違う。僕らみたく、サーフィンで体幹を鍛えるボートレーサーもいたり、それぞれのアプローチがあって、そういう背景までわかって見ると、より楽しめると思います。
- 永島 知洋
-
さすがやわ。では、最後に片岡さん、お願いします!
- 片岡 雅裕
-
えっ? サーフィンは……、最高です!
- 永島 知洋
-
違う違う、ボートレースの魅力!
- 片岡 雅裕
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いや、ごめんなさい、うまく表現できないです(苦笑)。でも、サーフィン好きな人にも、応援してもらえたらうれしいです!
ボートレーサーは
アスリート。
本気の戦いを
目撃してほしい
- 永島 知洋
-
これ読んでいる方の中には、「ボートレース未経験」の方もいると思います。最後に、みなさんからメッセージをお願いします。
- 安河内 健
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ボートレースを簡単に説明すると、左回りに3周回るだけの競技です。ですがその3周を、常に僕らは全力で走っています。ぜひボートレース場に見に来てください!
- 原田 篤志
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ボートレーサーは全員、アスリートです。全員が本気で勝ちたいと思って、戦っています。水しぶき、エンジンの匂いを、ぜひ一度、生で体感してほしい。ボートレース場でお待ちしています!
- 永島 知洋
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最後は片岡さん、頼みますよ!
- 片岡 雅裕
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ボートレースには、「大時計の針が0秒から1秒を指す間にスタートラインを通過」(※) するというルールがあります。それを破ると失格になるんです。この前、僕も気合いが空回りして、「フライング」してしまいました……。でも、その差って、これくらいなんです。僕らはみんな、そんなシビアなところで戦っています。ぜひ見に来てください!
(※)ボートレース独特のスタート方法「フライングスタート」。各レーサーがタイミングを計って、大時計が0秒から1秒を指す間にスタートラインを通過するというもの。大時計が0秒を指すより少しでも早くラインを超えてしまった場合はフライング(F)、1秒を過ぎてラインを通過した場合は出遅れ(L)として欠場になる。
- 永島 知洋
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悪くない。悪くないけど、原田さんがいてくれて、よかったわ!(笑)
- 片岡 雅裕
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えーっ!(笑)
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原田 篤志(はらだ・あつし)
1979年、山口県生まれ。山口支部。2000年デビュー(86期)。サーフィン歴20年。初めてのサーフィンで沖に流され、死にかけたが、そのときの「悔しさ」からサーフィンにハマる。お気に入りのスポットは、宮崎県の青島海岸。
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片岡 雅裕(かたおか・まさひろ)
1986年、高知県生まれ。香川支部。2007年デビュー(101期)。地元・高知県の海で高校生からサーフィンを楽しむ。ボートレーサーになってからはやめていたが、香川に移り住んで再開。海で、心も身体もリフレッシュしている。
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安河内 健(やすこうち・けん)
1995年、佐賀県生まれ。佐賀支部。2018年デビュー(122期)。ボートレーサーの師匠、峰竜太に誘われ、サーフィンデビュー。体育全般に自信があり、スノボー感覚で挑んだところ、まったく乗れず、以来、その奥深さにハマっている。
ボートレース芸人
永島 知洋