- MC 永島 知洋
- 日々、自分を磨き続けるボートレーサーたち。
普段はストイックな彼らの“素顔”を、ボートレース芸人 永島知洋さんが探ります!
今回は「ボートレーサー×釣り」をテーマに、3人の釣りボーイをピックアップ。
彼らの深い(?)“こだわり”とは?
釣れなくても、
楽しいのが「釣り」
- 永島 知洋
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さて、今回は「釣り大好き」なボートレーサーの3名にお集まりいただきました。まずは、それぞれ自己紹介してもらっていいですか?
- 毒島 誠
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ルアー釣り大好き、毒島誠です! 僕は小学4年生くらいから川釣りが好きで、海釣りにハマり出したのはボートレーサーになってから、25歳くらいかな。釣れたときの喜びは、何度味わっても“最高”ですね。
- 齊藤 優
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自分も小さい頃から川釣りをしてたんですけど、周りで釣りをしていたのは自分だけでしたね。
- 毒島 誠
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え? ひとりで、鮎とか釣ってたの?
- 齊藤 優
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そうっすね。元々は、スーパーファミコンの「川のぬし釣り」っていう釣りゲームが好きで、ゲームをしているうちに、本当の釣りを体験してみたくなったんです。あの、何が釣れるかわからないドキドキ感。たまらないですねー。
- 新開 航
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僕はボートレーサーになるまで釣り経験はなかったんですけど、先輩に誘われて行ってから、ハマっちゃいました。以前は、川でブラックバスを釣っていたんですけど、「釣った魚を食べたいな」と思って、そっからは、もっぱら海釣りです。
- 永島 知洋
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食うために、狙いを変えたんすか?
- 新開 航
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はい。でも、釣れなくても、楽しいんですけどね。
- 永島 知洋
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それ、行くだけでええってことやん!(笑)
- 毒島 誠
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わかるわかる。
- 永島 知洋
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えっ、わかるんすか!?
- 毒島 誠
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うん(笑)。
ボートレース界の
船酔い王
- 齊藤 優
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自分、むちゃくちゃ船酔いするんですよ。それでも、釣りが好きです。もし、ボートレーサーの“船酔い王”を決める大会があったら、自分トップ狙える自信ありますよ(笑)。
- 永島 知洋
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いや、ボートレーサーが船酔いしたら、あかんでしょ!
- 毒島 誠
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ちなみに僕は、船の上でもスマホいじるし、ぜんぜん平気。船酔いしたことないですね。
- 永島 知洋
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さすがですねー。新開選手はどうっすか?
- 新開 航
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僕、一度だけ大荒れの海の上で釣りをしたことがあるんです。それから免疫がついたのか、酔わなくなりました。
- 永島 知洋
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じゃあ、酔うの齊藤選手だけですやん!
- 齊藤 優
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ですね。自分、小波で酔いますからね(笑)。ピット(レースの出走前に待機する場所)の上で整備してるときも 、たまに酔います。 (河川の水面を利用した)「ボートレース江戸川」は酔うっす(笑)。
- 永島 知洋
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そんなに船酔いするのに、なぜ釣りにハマったんすか?
- 齊藤 優
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「釣りが好き」というより「魚が好き」なんですよ。だから人が釣った魚を見てるだけでも楽しいんですよね。
- 毒島 誠
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そうなんだね。ちなみに僕は、魚触るのは苦手。手が臭くなるのが、あんま好きじゃない(苦笑)。
- 永島 知洋
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え? じゃあ、なんでやってんすか?
- 毒島 誠
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釣りのことを考えている時間が、いい気分転換になってるんです。釣りをしながら、ひとりの時間のなかで、レースに向けて“心”を整えている感覚がありますね。
- 永島 知洋
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なるほどー。趣味の時間も、ちゃんとレースにつながってるんすねー。
自慢は、5cmのルアーで
4cmのタイを釣ったこと
(笑)
- 永島 知洋
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みなさんの「釣り自慢」を聞かせてくださいよ。
- 新開 航
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僕は、ブリですかね。7、8kgくらいのブリ。まずアジを釣って、それをエサにして、堤防から「泳がせ釣り」で釣り上げたんですけど、あまりの引きの強さに、海に落ちてしまうかと思いました。
- 毒島 誠
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落ちなくてよかったね(笑)。ちなみにブリは出世魚なので、サイズによって、名前が変わるんです。80cm以上のものを「ブリ」と呼ぶんですけど、大きくて、まあ、おいしい(笑)。
- 永島 知洋
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うまいって、決まってるんすか?
- 毒島 誠
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うん、自分で釣った魚は絶対うまい(笑)。
- 齊藤 優
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自分の自慢は、徳島県で釣った「本サワラ」の8kg。釣ったときの条件を申請したら、記録になると言われたんですけど、船長が申請を忘れて、“幻”となりました(笑)。
- 毒島 誠
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僕の自慢は、5cmくらいのルアーで、4cmのタイを釣ったことかな(笑)。こんなタイいるの?って!
- 永島 知洋
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逆にすごい!(笑)
- 永島 知洋
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大きい方だと?
- 毒島 誠
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マグロの111cm、24kg。でも、衝撃はタイの方が大きかったかも(笑)。
ボートレース場でも、
やっぱり気になる「魚」
- 永島 知洋
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みなさん、本当に「釣り」が大好きなんですね。「釣りあるある」とかあります?
- 齊藤 優
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スーパー行くと、鮮魚売り場に行って、魚の鮮度を見ちゃいますね(笑)。まず、うまみ成分の詰まったドリップ(赤い血)が多く漏れ出してないかは、絶対チェックします。あと、「目の色」も大事だって言うんですけど、スーパーにある魚は、水揚げからそれなりに時間が経過してるので、あんまり気にしないっす。てか、新鮮な魚はね、もう匂いからして、違うんすよ!
- 毒島 誠
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さすが「さかなクン」だね(笑)。僕が魚を見ちゃうのは、レース場かなぁ。水を見ると、絶対、中チェックしちゃう。ボラとかチヌ(クロダイ)とか、スズキとかいる。(徳島県の)「ボートレース鳴門」は魚がよく見える(笑)。
- 齊藤 優
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わかります! この前、「ボートレース鳴門」のピットにいたら、水の中にマダイがいたんすよ! びっくりしました。
- 新開 航
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ありますよね。僕も(広島県の)「ボートレース宮島」でエイを見つけて、びっくりしました。めちゃくちゃデカいんですよ!
- 毒島 誠
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やっぱり水の中って、わからないから、いろんな噂が飛び交うんだけど、僕は釣り人だから、聞くたびに「あー、釣りたいな」って思う(笑)。
釣りもボートレースも、
原動力は「好き」という
気持ち
- 永島 知洋
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「釣り」と「ボートレース」の共通点ってあります?
- 毒島 誠
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目的があって、ゴールに向かうっていう点では、「釣り」と「ボートレース」は同じかなと思うんです。行ってみないと何が釣れるかわからない。レースも最後まで、誰が勝つかわからない。勝っても負けても楽しめる、というのは似てるかなと思います。
- 齊藤 優
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魚って、いろんな特徴があって、クセがあるんです。ボートレーサーもみんな個性が強くて、レースは個性と個性のぶつかり合い。釣りもレースも「個性」が肝というのは似ているかなと思います。
- 新開 航
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ボートレーサーは、デビューしても、すぐには勝てません。釣りもそうで、いきなりは釣れないんです。準備して、研究して、ようやく釣れる(勝てる)ようになる。その辺りは似ているかなと思います。
- 毒島 誠
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釣りに行って、釣れなくてもやめないし、いくらレースで勝てなくてもやめない。勝ち負けじゃないんです。やっぱり「好き」なんですよね。それが原動力。優くんも、新開くんも同じなんじゃないかな。
- 齊藤 優
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そうですね。
- 新開 航
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はい、どっちも大好きです。
まずは
体験してみてほしい
- 永島 知洋
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これ読んでいる方の中には、「ボートレース未経験」の方もいると思うんですよ。それぞれメッセージをお願いしてもいいですか?
- 新開 航
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はい。僕が「釣り」にハマったのは、「体験して、楽しさを知った」からです。だからボートレースもまずは、「一度体験」してみてほしいなと思います。きっと生で見てもらえたら、レーサーもファンの方も“熱く”なっている理由を感じてもらえると思います! ぜひ!
- 齊藤 優
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レーサーひとりひとりの「個性」を知ると、もっと楽しめるのが、ボートレースです。僕の出てるレースなら、「船酔い王、頼むぜ」と思いながら、応援してもらえたらうれしいですね(笑)。
- 毒島 誠
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水上で6艇のボートが水上を駆ける。レース観戦って、非日常だと思うんです。その体験が全国各地でできるって、僕は純粋にすごいなと思っています。だからひとりでも多くの方に、ボートレースを体感してほしいですね。ぜひ一度、ボートレース場に足を運んでみてください!
- 永島 知洋
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釣り好きの方は、これからさらに、みなさんを応援してくれるでしょうね。
- 毒島 誠
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あ、そうだ。釣りメーカーの方はぜひ、僕らの「釣り活動」へのスポンサードもお願いします! 宛先はこちら(笑)。
- 毒島 誠
- 齊藤 優
- 新開 航
- 永島 知洋
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貪欲やなー(笑)。
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毒島 誠(ぶすじま・まこと)
1984年、群馬県生まれ。群馬支部。2003年デビュー(92期)。釣り歴28年。正真正銘の釣り好きで、“水”を見つけると、必ず中を覗き込み、「釣れる魚」をチェックするのが習慣となっている。
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齊藤 優(さいとう・ゆう)
1982年、徳島県生まれ。徳島支部。2003年デビュー(93期)。釣り歴30年。自称・ボートレース界の船酔い王は、豊富な魚の知識を活かし、スーパーでは卓越した「魚選び」を見せる、ボートレース界の「さかなクン」。
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新開 航(しんかい・わたる)
1996年生まれ、福岡県出身。福岡支部。2016年デビュー(118期)。釣り歴4年。九州の恵まれた環境を活かし、生きている魚をエサにする「泳がせ釣り」で大物を狙う。釣った魚を食べることが喜び。
ボートレース芸人
永島 知洋